名もなきゲーム・アニメ手記

気ままにゲーム・アニメなど、自分が触れたコンテンツについて書いていくブログ。

【P5S】ストーリークリアしたのでレビューしてみる

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P5Sののストーリーをクリアしたので、感想を書いていきたいと思います!

※公式サイトで分かるレベルのネタバレあり。

 

 

 

ストーリー

時系列は本編の半年後の夏休み。 再度ルブランに集合した怪盗団が全国で発生している改心事件の原因を探るべく各地を旅するというもの。 無双というとストーリーがおざなりになる傾向がありますが、今作ではストーリーもしっかり考えられており、本編と遜色ないクオリティでした。

 

前作では己が欲望にまみれた大人が敵として登場していましたが、今作では自身のトラウマ的体験から暴走してしまった人が敵として登場します。本編とはまた違ったテイストの敵を用意したことで、続編によくある代り映えしない敵からのマンネリ感からも脱却していた点は良かったと思います。

 

ただ一方で、相手にも憎みきれない一面や同情できる余地があるため、完璧な悪と呼べるものではない点が悪役としてはやや弱い印象を与えているかなとも思いました。 特に前半はこの傾向が強くちょっと物足りなさがありましたが、後半に進むにつれ怒涛の展開が待ち受けていて、終盤の盛り上がりはとても楽しめました。

 

続いて今作の新キャラについて。

新たに怪盗団のメンバーに加わったソフィアと善吉ですが、両方ともとても良いキャラで怪盗団としてしっかり馴染んでいました

 

特に善吉は前作では敵の象徴だった国家権力である警察側の人間でかつ大人のメンバーとしてメンバーに加わっており、怪盗団のメンバーとはまた違った観点で議論を展開してくれるので、とても良い立ち位置のキャラでした。一方で娘との接し方に悩む父親としての側面も描かれており、キャラの掘り下げもしっかりされていたので、今ではすっかりお気に入りのキャラクターです。(戦闘でも大活躍でした)

 

一方AIのソフィアは前作のモルガナと同じポジションで、記憶を無くした謎の多いキャラとして登場。怪盗団との関わりを通じて心を学び、「一人」の仲間として成長していく姿がとても印象的でした。特に開発者との問答は本当に良いシーンでした。

前作脅威を乗り越え成長した怪盗団に、新たに伸びしろがあるキャラクターを加えることで、 怪盗団が今までの経験活かして活躍するだけでなく、ソフィアの成長というもう一つの要素を物語に加えることで、飽きさせない展開を用意していたのはgoodでした。

 

戦闘システム

戦闘システムは無双のようなごり押し爽快アクションかと思いきや、かなりペルソナ5の要素を取り込んだ、RPGとアクションの融合とも呼べるものでした。

 

戦闘の基本は□で通常攻撃、△で特殊攻撃という今までの無双系でよくあるタイプ。 ただ、この攻撃をただしていれば良いというわけではなく、それ以上にスキルを使って弱点を突き総攻撃でまとめて一掃するのが重要という、今までのペルソナと同じ戦術が求められます。

スキル選択中は時間が止まった状態で選択出来るところも、RPG的要素が強かったです。

(ワラワラ湧く雑魚敵をなぎ倒すのを楽しむのが無双なのに、奇襲して総攻撃したら雑魚が全滅したのは最初は衝撃的でしたね…。それこそがP5Sがただの無双ゲーじゃなかった証明ですが。)

 

一方で、敵の攻撃を回避してからのカウンターを狙えたり、フィールドギミックを利用して攻撃を仕掛けたりと、アクションゲームとしての要素もしっかり取り入れていて、アクションもしっかり楽しめました。

特に強敵との闘いではバフやデバフも活用するのはもちろん、要所要所で攻撃を回避して被ダメを抑えるといったP5Sならではの歯ごたえのある闘いが楽しめました。

(逆を言えば本作の戦闘はやや難しめなので、特に序盤は苦戦する人が多いかも)

 

その他システム

今作はアクションゲームとしての要素を押し出しているため、成長要素関連はかなりシンプル。

コープシステムはなくなり代わりにBANDシステムが登場。イベントや戦闘を通じてレベルがあがってポイントを獲得し、それを強化項目に割り振ることでPTを強化できるというもの。 ステータスアップからアイテムドロップ率アップまで多岐にわたるので、自分好みにPTを成長できる点は良かったです。

 

主人公のペルソナについても、引き続きベルベットルームで作成が可能。

こちらもアルカナとレベルの組み合わせではなく、○○レベル以上のAとBのペルソナを素材にするといったシンプルな仕様に。 作成可能なペルソナも本作ほどではないですがかなり多かったです。

 

また、今作はいわゆる取り返しのつかない要素が少なく、かなり遊びやすい点も印象的でした。 一旦別の目的地に移動してしまうとその場所には戻れなくなってしまいますが、出発はプレイヤーの任意で移動が可能で、やり残しをしっかり消化したうえで進めることができます。 そのため各地のご当地アイテムやレシピなんかもしっかり回収できます。

(ただこのご当地アイテム、もう戻ってこられないからと買えるものは全て買ったのですが、効果自体は普通のアイテムと変わらないので、結局余ってアイテム欄がゴチャついてしまいました。いちいち効果確認するのが面倒だったので、結局通販で買えるアイテムばかり使ってました。。。)

 

ジェイルと呼ばれるダンジョンには何度でも入りなおすことができ、日数の経過もないので危なくなったら帰還してからの再攻略が可能。期限に追われる心配は無いです。 またジェイルは攻略後も入りなおすことができるので宝の取り逃しの不安も無し。

 

最後に

端的にまとめると、今作は

・ストーリーは本編と遜色ないクオリティで、新キャラはどれも魅力的

・戦闘はP5の要素をふんだんに盛り込んだRPGとアクションの融合系。無双では無いぞ!

・成長システムはかなりシンプルに。取り返しのつかない要素少なめの親切設計に。 というのが特徴。

 

自分のクリア時間が約50時間と、流石に前作の100時間を超えるようなプレイ時間ではありませんでしたが、アクションRPGとしては十分な長さだと思います。 ボリューム十分、正統続編の触れ込みに恥じないストーリーでペルソナ5ファンなら十分楽しめるかと!